■はてなーのいる職場、初日
http://anond.hatelabo.jp/20071201215547の続き。
月曜日。例のはてなーが出社してきた。私服で。
しかもミリタリー。ipod聞きながら。
確かにうちの会社は、外出する時だけスーツに着替えれば、あとは私服でも構わない。
ただ、しょっぱなからというのはどうなんだろう。
まぁ、いいか。
は「おはようございます」
俺「ああ、おはよう。今日からよろしく」
は「はーい。あれ、他に誰もいないんですか?」
俺「あ、うん。まだ朝早いからね。とりあえずここ、君の席ね。で、これが君のパソコン」
は「はい。ええと、これ、壁紙とかカスタマイズしていいすか」
俺「ああ、別にいいよ。その前に自分の情報入れてね」
は「あと、janeとかオペラとか入れていいすか。janeはこれから調査に使うようになると思うんですよね」
俺「君のパソコンだからね、やりやすい環境にするといいよ」
は「ですよねー。あ、この会社、上司が監視ソフトでチェックとかしてたりするんでしょうか」
俺「いや、ないと思うよ」
は「なるほど。アンチネオリベって感じですか。監視社会とかひどいですもんねー」
俺「(スルーして)じゃ、一緒に掃除しようか」
前に俺は「シュレッダーと電話応答と簡単な調査」しか頼めないと書いた。
ただ、どれも少しずつ難があるんだ。
まず簡単に職場の掃除を手伝ってもらった後、シュレッダーを頼んだ。
そのとき、クリアファイルに入った書類を複数手渡したんだ。
俺「これ、シュレッダーにかけてもらっていいかな」
は「クリアファイルごとですか?」
俺「クリアファイルは別だよ(笑)」
は「なるほど。把握しました」
ガチガチガチ!
俺「あ、ホッチキスはとってからシュレッダーかけて!」
は「え? 聞こえません」
俺「とめてとめて。えー、最初に言うべきだったけ、ごめん。ホッチキスはとってね。シュレッダー壊れちゃうから」
は「なるほど、把握しました。ホッチキスはとるんですね。さて、」
ガガっ!
俺「どうしたの?」
は「……つまったみたいですけど」
俺「どれ? あー、こんなにいっぺんに入れたら詰まっちゃうよ。」
は「……はぁ」
俺「…まぁ、ゆっくり覚えていくといいよ。覚えること、たくさんあるからね」
は「…」
俺は一足先に席に着く。「なるほど」「把握しました」が口癖だということはわかった。
一通りシュレッダーかけ終わって、はてなーが席に戻ってきた。
「全部やりましたけど、何かやればいいですか?」
「なんでこんなつまらない仕事を俺がしなくてはならないんだよ。適材適所で仕事さえ与えられれば、存分に能力を発揮するのに」とでもいいたげな、すごく不満そうな表情だった。ちょっとしたミスを指摘されたのも、傷ついているみたいだった。
付き合い方、難しそうだな…。
俺「ええと、今すぐ頼むことはないから、電話かかってきたら対応してて」
は「電話ですか…」
俺「うん。最初は誰も緊張するとは思うけど、慣れだからね」
は「はぁ。でも、僕にはかかってこないので、効率わるくないすか…」
俺「え?」
ちょっと絶句。
俺「えーと、基本的には君にはかかってこないと思うけど、やっぱり新人が出るものだよ。他の社員の名前を覚えるためにもそうだし、他の人はもっと仕事をしているわけだし」
は「えー、はい。はい。把握しました。他にやることはないんですか?」
俺「えーと、昼になったら一緒に昼食に行こうか。その後、ちょっと個人情報とか日報作成の研修をして、それから…」
プルルルル
は「(ビクッ!)」
プルルルル
俺「(でないのかよ…)はい、●●です。お世話になっております。申し訳ございません。あいにく●●はまだ出社しておりませんので、出社しだい折り返しご連絡するよう…はい、はい、かしこまりました。お伝えさせていただきます。はい、ありがとうございます。失礼いたします」
ガチャ
はてなーは、自分は一生懸命モニターを見ている、というフリをしている。
俺と目を合わせない。ダウンロードしているだけだろ(汗)
俺「…はてなー君、電話出てね」
は「あ、すみません。気づきませんでした」
んなわけねーだろ
俺「うん。次から出てね」
テロテン♪
メッセンジャーしてるし。。。
とりあえず、昼休みまではマニュアル通りにPCの設定をしてもらうことにした。
その間もは「俺さんはNUMERIとか見ます?」「まなめはうすとか、はてブとか、みます?」「ココロ社すごいですよねー」「でも、初期に比べて、はてなも丸くなりましたよねー」と、ネットについての話ばかり振ってくる。
もしかしたら、なつかれているのかもしれない。
午後になったら、まずは電話の出方から教えなくてはいけないなと思い、俺は自分の仕事を開始した。